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腫瘍内科

腫瘍内科

診療内容

 当院は、地域がん診療連携拠点病院として、釧根地区では唯一、日本臨床腫瘍学会のがん薬物療法専門医が常勤しており、最新・最適の抗がん剤治療(化学療法)を受けることが可能です。抗がん剤治療のみならず、内科、外科、放射線科、緩和ケアチームとともに、放射線治療、手術療法、緩和ケアも行い、当院内で検査・診断から治療・緩和ケアまで、すべて完結できるよう尽力しています。もちろん、手術など、治療の内容によっては大学病院などへの紹介も積極的に行っています。
 腫瘍内科では、主に消化器や肺などの固形がんを対象とした抗がん剤治療(化学療法)を行っていますが、原発不明癌や肉腫などの希少がんも治療しています。
 抗がん剤に関しては、保険収載され保険診療可能な薬剤については、当院で、すべて使用することが可能です(新規抗がん剤治療の例:大腸がん、GISTのレゴラフェニブ(スチバーガ®)、TAS-102(ロンサーフ®)、膵臓がんのFOLFIRINOX療法、ゲムシタビン+ナブパクリタキセル療法)
 また、最新の分子標的療法である、胃がん・肺がんのラムシルマブ(サイラムザ®)、悪性黒色腫、肺がんのニボルマブ(オプジーボ®)による治療も多数行っています。
 その他、胃癌のHER2遺伝子(トラスツズマブ(ハーセプチン))、大腸癌のRAS遺伝子(セツキシマブ(アービタックス)、パニツムマブ(ベクティビックス))、肺がんのEGFR遺伝子(ゲフィチニブ(イレッサ)、エルロチニブ(タルセバ)、アファチニブ(ジオトリフ))、ALK遺伝子(アレクチニブ(アレセンサ)、クリゾチニブ(ザーコリ))など、がんの遺伝子異常を検査し、それに応じた分子標的薬を用いた治療もおこなっています。
 外来化学療法センターは16床(2016/12に移転・増床)で年間約4000件以上の外来化学療法を行っており(がん化学療法看護認定看護師4名)、患者さんの生活の質を重視した外来化学療法が可能です。
 消化器がんに関しては、北海道大学を中心とした抗がん剤治療グループ(HGCSG)が実施している臨床試験や、全国規模の大規模臨床試験に多数参加しており、最先端の治療開発に協力しています。
 また、条件が適合すれば、大学病院などの先進施設における治験(保険収載前の新薬による治療)をご紹介することも可能です。

 固形がんは基本的には手術で完全に取りきれれば完治の可能性がありますが、固形がんに対する抗がん剤治療の役割は3つあります。

  1. 術後補助化学療法:がんを手術で完全にとりきった後で、がんの再発を予防する(再発率を下げる)ために一定期間限定で行う抗がん剤治療のことをいいます。
    ⇒食道がん(食道がんの場合は術前に行うことが主流です)、胃がん、膵臓がん、大腸がん、肺がん、消化管間葉系腫瘍(GIST)など
  2. 化学放射線療法:がんが局所に限局している場合に、放射線療法と抗がん剤を併用することです。がんの種類にもよりますが、根治的な治療になる可能性があります。
    ⇒食道がん、肺がんなど
  3. 緩和的化学療法:がんが局所にとどまらず、他の部位にも転移している場合は、通常、手術療法や化学放射線療法でがんを根治することはできません。その場合は抗がん剤治療を行うことでがんの進行を遅らせたり、がんを縮小させることでがんによる症状をやわらげることが期待できます。

 いずれにしても、抗がん剤は少なからずの副作用がありますので、再発予防、根治治療の役割はもちろんのこと、症状緩和や延命という利点とのバランスを考え、抗がん剤治療を受ける、抗がん剤治療を受けない、治療をやめる、といった判断をすることが重要と考えています。
 抗がん剤をしないという決断も良いでしょう。症状緩和の薬物療法、放射線療法のみでも構いません。ですが、抗がん剤のメリットについてはご存知でしょうか?
 一度お話をさせていただいたうえでお決めになってはいかがでしょうか?
 患者さんそれぞれの癌種、病期、状態、希望にあわせて、最新のエビデンス(データ)に基づいた最新の、「患者さんにとって最良の」化学療法を選ぶお手伝いをさせていただきたいと思います。
 受診希望の方は、かかりつけの主治医の先生に、ご紹介の相談をされることをお勧めいたします。


主な病気

【消化器がん】食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、胆嚢がん、胆管がん、大腸がん
【呼吸器がん】肺がん
【その他】消化管間葉系腫瘍(GIST)、原発不明がん、神経内分泌腫瘍、悪性胸膜中皮腫、腹膜がん
など


腫瘍内科専門外来 診療担当表

  月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日
                         澤田 憲太郎

(予約制)初回の診察ではゆっくりと時間をとってお話させていただきたい為、紹介患者さんについては地域医療連携総合センターを通じて事前に予約をお願いいたします。


医師紹介

診療科内科 澤田 憲太郎
澤田 憲太郎
役職腫瘍内科部長
氏名(ふりがな)澤田 憲太郎 (さわだ けんたろう)
出身地(生年)釧路市(1984年生まれ)
最終学歴2010年 北海道大学 医学部卒
診療科目・得意分野等 内科一般(特に消化器がん)
自己PR がん薬物療法専門医として、故郷の釧路に戻って参りました。すべての患者さんに安心できる医療を提供できるよう、最善を尽くします。
専門資格等 日本内科学会 認定医・総合内科専門医
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本肝臓学会 認定肝臓専門医
日本肉腫学会 希少がん肉腫専門医
所属学会 日本内科学会
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本臨床腫瘍学会